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おなかを切らずに手術する胆のう摘出術

腹腔鏡下胆のう摘出術

湘南鎌倉総合病院副院長 篠崎伸明先生に聞く

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手術のイメージが変わりつつある。

手術といえば、身体にメスを入れなければならないし、内臓の手術となると少なくとも2、3週間の入院が必要というのが一般的なイメージです。
ところが最近では、おなかを開かずに手術を行うことができる腹腔鏡(内視鏡の一種)下での手術法が開発され、患者にとって大きな福音となっています。
これは、腹部に小さな穴を開けて腹腔鏡を入れ、テレビモニターを見ながら手術を行う方法で、現在最も広く実施されているのが胆のう摘出術です。

傷口が小さく痛みも少ない安全性の高い術法

胆石や胆のうポリープなどの胆のうの病気はわりに身近な病気で、胆のう摘出術は、一般病院での手術数としては3番目くらいに多いといわれています。とくに胆石の場合、薬で溶かす内科的な療法や、超音波によって破砕する療法などさまざまな方法がありますが、最も確実な治療法は胆のう摘出術だといわれています。石ができている胆のうはすでにその働きが失われているので、再発を繰り返す原因となる胆のうを残しておく必要はないわけで、つまり病気の臓器は摘出するという単純明快な理屈のうえに成り立っているのが胆のう摘出術です。

胆のう摘出術には約100年の歴史があり、安全性の高い術法が完成されていますが、さらに痛みも少なく傷口も小さい術法として新たに開発されたのが、今回紹介する腹腔鏡下で行う術法です。


術後5日で普段の生活に復帰できます。

篠崎伸明先生のコメント

湘南鎌倉総合病院の一般外科では、1991年4月から、腹腔鏡下の胆のう摘出術に本格的な取り組みを始めました。「すでに当院では1000人以上の患者さんが、腹腔鏡下の胆のう摘出術を受けています。

従来の開腹術では、短くても10日から14日の入院が必要でしたが、腹腔鏡下の手術では、ほとんどの場合、手術の翌日には退院できます。この手術では、入院するのが前の日ですから、2泊3日ですむというわけです。金曜日に仕事が終ってから入院、土曜日に手術を受けて日曜日に退院。月曜日から平常どおりに出社するという患者さんもいるほどです。


普段の生活に戻れるまでの回復期間も、開腹術の場合だと4~6週間くらいかかるが、腹腔鏡下での手術は5日くらいですむということです。

手術に要する時間は約1時間。全身麻酔を行い、腹部に直径約1cmの穴を2つ、約5mmの穴を2つ開け、そこから腹腔鏡、鉗子、レーザーメスなどを挿入。腹腔鏡と結んだテレビモニターの画面を見ながら、レーザーメスを使って胆のうを摘出する。切除をした胆のうは穴から取り出すので、大きく皮膚を切ったり、筋肉を切断したりしなくてもすむために、手術後の痛みも少なく回復も早いのです。また、入院日数も平均2.6日と短いので(表)、患者にとっては時間と費用の負担が軽くすむというメリットがあります。まさに、患者側からすれば願ってもない術法といえます。


患者に好ましい技術革新は病院にもメリット大

とはいうものの、患者にとって好ましいものが病院側にとって好ましいとは限りません。 病院経営が難しくなっているといわれる昨今、入院日数が少なくなるということは、かなり経済的な痛手になるのではないのかといわれることもあります。

この点について、篠崎先生は、

「ベッドの回転が早くなるということは、病院にとってさまざまなメリットがあります。 まず、ベッドの回転が早くなれば1ベッド当たりの月間売上高が増えますから、経営にとっては好ましい結果を生み出すのです。また、長く入院している患者さんが少なくなることは、看護婦の負担を軽くすることにつながり、看護婦不足にも対応できるというメリットがあります。さらに、院内感染の減少ももたらします。」

実際、湘南鎌倉総合病院のデータをみると、90年に、外科病床数50、年間手術件数650例、平均在院日数約20日、月間入院売上高330万点(1点=10円)であったものが、腹腔鏡下手術を取り入れた後の92年は、外科病床数が35に減ったものの、手術件数は810例(うち腹腔鏡下手術は196例)、平均在院数は、12.3日、月間入院売上高は約610万点となっており、月間入院売上高は約2倍に増えています。


98年は、外科病床数55、年間手術件数2000例、平均在院日数7.8日、 月間入院売上約1000万点となっています。患者にとって好ましい技術革新は、病院にとってもさまざまなメリットを生み出すことが証明されたわけです。


自然気胸や卵巣のう腫、子宮筋腫などの手術にも応用できます。

腹腔鏡下での手術は、胃切除、大腸切除、虫垂切除のほか、自然気胸、総胆管結石症、胸壁瘢痕ヘルニア、腸閉塞症、卵巣のう腫、子宮筋腫などの手術にも応用可能である。湘南鎌倉総合病院では、さまざまな病気に対し腹腔鏡下での手術が試みられているが、いずれも良い成績を上げています。腹腔鏡下での手術の可能性をさらに考えていくと、 「日帰り手術センター」という構想にもつながると篠崎先生は話しています。


「欧米では腹腔鏡下での手術の場合、手術後すぐに退院できるケースがかなりあります。すでに湘南鎌倉総合病院では、日帰り手術センターが実現しました。」
主な手術の60~70%は日帰りで大丈夫という時代が、すぐそこまで来ているのです。

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