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脳神経外科

権藤 学司

弘前大学
副院長、脳神経外科主任部長
日本脳神経外科学会専門医、日本脊髄外科学会指導医、日本脳神経外科指導医、脳卒中学会専門医、日本頭痛学会指導医、日本臨床神経生理学会認定医(脳波分野、筋電図、神経伝導分野) 、医学博士

*脳疾患手術全般、脊椎・脊髄、末梢神経の手術に至るまで精通、多岐にわたる手術を数多く執刀。手術手技が安全確実かつ無駄がなく手術が速い。脊椎・脊髄疾患、末梢神経のの手術に力を注ぎ、積極的に新しい術式を取り入れている。後進の育成・指導を行っている。

渡辺 剛史

横浜市立大学
脳神経外科部長
日本脳神経外科学会専門医、日本脳神経外科指導医、日本神経内視鏡学会認定医、日本脊髄外科学会認定医

*大学附属病院、関連病院複数勤務後、豊富な手術件数の当院に赴任してから12年目に入り、相当な数の脳腫瘍、脳血管障害、脊椎・脊髄手術を執刀してきた。低侵襲な内視鏡での下垂体手術、モニタリング併用しての各種脳腫瘍の手術、動脈瘤治療やバイパス術などの脳血管疾患の最新の治療に力を入れている。

★奇数週土曜日は、主に脳腫瘍、脳血管疾患、脊椎脊髄疾患で、特に手術するか悩んでいらっしゃる方のご相談に乗ります。紹介の方、初めての方もお気軽にどうぞ。丁寧な説明、丁寧で安全な手術をいつも心がけています。

田中 雅彦

弘前大学
脳神経外科部長
日本脳神経外科学会専門医、日本脳神経外科学会指導医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医

*平成26年より当院赴任。これまで東京女子医科大学附属病院などで脳神経外科診療に携わってきた。専門分野は脳腫瘍の診断および治療である。良性および悪性脳腫瘍摘出術の執刀はもとより化学療法も数多く経験してきた。

★セカンドオピニオンにたいしても積極的にご相談にのります。患者さんの安全を第一に考えた診療を行うことがモットーです。

スタッフ

山本 一徹
札幌医科大学
*当院で初期研修を行ったDr.。脳疾患全般、脊椎・脊髄疾患全般の外来・病棟・手術を担当します。熱意は誰にも負けません。

田中 聡
大阪医科大学
*当院で初期研修を行ったDr.。一度他院に異動したが、activity高い当院脳神経外科へと戻ってきました。脳疾患全般、脊椎・脊髄疾患全般の外来・病棟・手術を担当します。

川﨑 泰輔
横浜市立大学
*横須賀共済病院よりローテート中。脳疾患全般の外来、病棟、手術を担当し、脊椎疾患を研鑽していきます。

 

●日本脳神経外科学会専門医は3名、日本脊髄外科学会指導医、日本脊髄外科学会認定医がおり、当院は神奈川県では第1番目に脊髄訓練施設に認定されています。

 

はじめに

当院の脳神経外科は、脳のみならず、脊髄・末梢神経も含んだ神経系すべてに関わる疾患の外科的治療を診療対象としています。脳・脊髄・末梢神経の疾患により、頭痛、意識がおかしい、言葉がしゃべれない、手足が動かない・痛い・しびれるなどの典型的な障害をはじめ、言葉では表現しにくいような感覚の変化も、神経系のなんらかの異常でおこることがあり、これらの原因を究明し治療していく科になります。
脳卒中診療科、神経内科、耳鼻科といった他科で扱う疾患ともリンクしており、連携して診療にあたります。

予約なしで来院された場合は、予約された方の診察終了後から順番にご案内する形となりますのでご了承ください。待ち時間が気になる方は電話予約されてからの受診をお勧めいたします。

実績・対象疾患など

年間手術件数は2011年425件、2012年452件、2013年376件、2014年402件、2015年383件と、全国トップレベルの豊富な手術件数を有しており、脳、脊髄、末梢神経に対して、いずれの分野においても最新の機器、技術にて提供する努力を続けています。手術については十分に検討、相談の上行いますのでご安心ください。手術を要さない疾患・状態である場合もたくさんあります。手術適応をしっかり吟味して治療方針を決定しています。

主な対象疾患は下記のとおりです。

【脳疾患】

脳腫瘍(髄膜腫、聴神経鞘腫、下垂体腺腫、神経膠腫、転移性脳腫瘍など)、脳血管障害(くも膜下出血、未破裂脳動脈瘤、脳動静脈奇形、頚動脈狭窄、中大脳動脈狭窄・閉塞、モヤモヤ病などバイパス術を要するもの)、頭部外傷、三叉神経痛、片側顔面痙攣、水頭症など

【脊髄疾患】

頚部・腰部脊柱管狭窄症、頚椎・腰椎椎間板ヘルニア、頚椎症、後縦靱帯骨化症、脊髄腫瘍、脊椎外傷など

【末梢神経疾患】

手根管症候群(日帰り手術)、肘部管症候群、足根管症候群、胸郭出口症候群など

【その他 】

片側顔面痙攣に対するボツリヌス療法、脊髄硬膜外刺激療法、バクロフェン髄注療法など
 

最新の画像診断機器

最新のCT(320列CT)、MRI(3テスラMRI)を導入しており、画像診断能、治療の質の向上に大きくつながっています。3D画像を360度自由に回転したり、削除したりする編集が可能であり、術前の詳細なシミュレーションも可能です。

320列CT

●脳全体の動脈、静脈です。動静脈をわけてきれいに描出できます。

●↓緑が腫瘍。動脈、静脈、骨との関係を明確にして、実際の術野のシミュレーション画像が作成できます。

●↓緑が腫瘍、黄色が視神経です。これらと血管、骨の位置関係を事前に把握できます。

●↓頚椎の多発骨折です。後述のナビゲーションシステムに取り込みスクリュー固定を安全に行うために役立ちます。

3テスラMR

●↓脳の血管です。矢印は小さな動脈瘤です。これぐらい小さいと治療は不要ですが、細かい変化までよく分かります。

手術支援システム:ニューロナビゲーションシステム

術中リアルタイムに、手術操作している部位が画像上どこにあたるのかを表示してくれます。腫瘍の境界、脳の危険な部位を確認しつつ手術が行え、脳腫瘍の生検時のガイドや、頚椎の危険な部位へのスクリュー刺入時のガイドが可能で、手術の安全性を高めます。

●↓ナビゲーションを使用しながら頚椎にスクリューを安全に挿入しているところです。

術中蛍光撮影法(ICG angiography)

手術中にICGという薬剤を注射し、術野を専用の顕微鏡でみると、血管が光って見えてきます。脳動脈瘤や、血管バイパスの手術が確実に行えたかなど術中に評価できるため、治療の安全確実性が高まります。

●↓巨大脳動脈瘤。クリッピング後、動脈瘤が消えています。

●↓他の動脈瘤治療後の1例。動脈瘤が消失しています。

●↓バイパスした血管が開通していることを確認しています。

術中光線力学診断(5-ALA:アミノレブリン酸)

手術前にアミノレブリン酸という薬剤をあらかじめ内服しておくと、術中に特殊な光を術野にあてると、ある種の脳腫瘍が赤く光って見えてきます。腫瘍の境界が不明瞭な場合に摘出範囲を的確に決定するのに役立ちます。

術中神経モニタリング

大切な脳・脳神経・脊髄・神経根の損傷に関わる手術の際、各神経や、神経の通り道を刺激・感知することで、安全を確認しながら手術を進めることができます。手術の安全性が格段に高まります。

神経内視鏡手術

下垂体部の手術や、脳内血腫、脳室内腫瘍など、ある特定の部位の病変の手術に低侵襲で大きな力を発揮します。

下垂体腫瘍

頭をあけず、鼻腔から内視鏡を入れ手術が可能です。通常の歯茎の上を切開して行う方法より術後の疼痛、違和感が著減し、内視鏡を腫瘍に近接して視野できるため、顕微鏡手術では得ることのできない左右、上方向の視野が得られ、徹底した腫瘍切除が行えます。

神経内視鏡

頭蓋骨に小さな穴をあけるだけで脳室内に到達し、腫瘍の生検や水頭症の治療を行えます。また脳内血腫も開頭せずに小さな穴から除去することが可能です。下図は水頭症をきたした脳室の中を観察しています。

脊椎・脊髄手術

脳の顕微鏡手術の技術を生かし、ほとんどの脊椎・脊髄手術で顕微鏡を用い、安全・緻密な手術を行っています。

脊柱管狭窄症から、椎間板ヘルニア、腫瘍、外傷にいたるまで、幅広い疾患を対象に手術を行っています。

腰椎椎間板ヘルニア

椎間板という背骨のクッションの劣化がきっかけとなります。椎間板の線維輪と呼ばれる外側の構造物に亀裂が入り、そこから本来中心部にある髄核が脱出し、神経を圧迫することが原因です。下肢に嫌なしびれや違和感を引き起こし、炎症を起こすと坐骨神経痛といった強い痛みを起こします。動けなくなり救急車で来院される方も多くいます。かなり痛くても、8割以上の方は投薬治療で乗り切れますが、裏を返すと1,2割の方は疼痛により日常生活に支障をきたすため、手術せざるを得なくなります。下肢の運動麻痺や、排尿障害が症状にあるときは、神経の回復が損なわれる恐れがあるため緊急手術となります。基本はまずは内服治療!です。

内服治療

症状の種類や程度で薬の種類や用量を決めます。非ステロイド性抗炎症薬(ロキソニンなど)や、ステロイド(これは一時的)を使用したり、近年では神経痛用のプレガバリン(リリカ)、トラマドール(トラムセット)など使用したりします。リリカは眠気ふらつき(飲み始めの数日のみのことが多い)や足のむくみが、トラムセットは嘔気や便秘が副作用としてみられることがあります。教科書的にはこうした内服治療を2か月程度行っても症状軽減しない場合に手術をすすめるべきということになっています。

仙骨ブロック

外来で比較的簡単に行える、局所麻酔薬をおしり(尾骨先端あたりの皮膚)から注射する方法です。硬膜外腔という場所に麻酔薬を浸潤させて、腰の神経全体的にじんわり効かせます。特定の神経を狙うわけではないため、下の神経根ブロックよりは効果は低くなります。

神経根ブロック

レントゲン透視下にて、脊柱管からそれぞれの高さで枝分かれして出ていく神経(神経根)に局所麻酔薬+ステロイド薬を局所注入します。神経の炎症や過敏状態を沈めるため、その後症状が落ち着くこともありますが、局所麻酔薬自体はきれるため、半日から1日程度で効果が切れてしまうことも多いです。有効率は2割程度といったところです。根治療法というより、痛みの原因となっている神経を特定するための部位診断目的で行うことも多々あります。当院では日帰り入院の形(朝来院し15時くらいに退院)で行っています。

以下手術についての説明です

1)顕微鏡手術(Micro Love(マイクロラヴ)法)

背中の真ん中に3cmの切開をおき、椎弓の一部(脊柱管を覆う骨)に小さな窓をあけて神経をよけ、ヘルニアを見つけ切除します。この処置を顕微鏡下にて丁寧に行い、神経根を圧迫するヘルニアがないかをくまなく探す確認作業ができる一番確実な手術法です。全身麻酔です。手術創は抜糸しなくて済む方法で行っており、手術翌日からトイレ歩行可能、手術3日目より通常歩行、シャワー可となり、基本的に5~7日程度で退院となります。2週間ほどはおとなし目の日常生活で、スポーツや肉体労働は2か月ほど控えます。

2)経皮的髄核摘出術

日本ではあまり行われていない手術法です。日帰りで、局所麻酔下にて実質20分弱で切開なく針の穿刺(下図の特殊な手術器械を用います)で行う手術です。髄核がまだみずみずしい40歳以下で、下図のような膨隆型のヘルニアに対してのみ適応になります。直接脱出しているヘルニアを切除するのではなく、近傍の髄核を減圧して椎間板内圧を下げ、椎間板膨隆をもどるのを促します。直接ヘルニアを切除する方法ではないため、有効率は7割と低下します。内服治療で頑張ってきたけれど、激痛とまではいかない痛みに悩まされ続け、でもいきなり手術は嫌だなぁ、という方のみの限定された適応となります。帰宅後は念のため2日間は食事・トイレ以外はごろごろ横になった生活をしていただきます。効果は1か月くらいで現れるかのんびり見ることになります。数日して改善する方もいます。

頚椎椎間板ヘルニア

上記、腰椎椎間板ヘルニアが頚に起きたものです。上肢に走る強い痛みやしびれ、時には肩甲骨あたりの疼痛・違和感などの症状をきたします。

腰椎椎間板ヘルニアと同様に、まずは内服治療、神経根ブロックなどを行い、8割程度はこうした手術以外の方法で乗り切れます。以下は手術の説明です。

1)Key hole surgery(鍵穴手術)

脳神経外科の顕微鏡手術を生かした、低侵襲の手術方法です。骨移植や金属の異物を手術した部位に入れる必要がありません。また術後の頚椎カラー着用も1週間で外せます。全身麻酔で、前頚部に4cm程度の横切開をおき、下図のように顕微鏡下にドリルを用いて頚椎椎体の一部分に穴をあけ(赤い)、ヘルニアを切除します。問題なければ手術翌日昼より食事開始となり、歩行練習可能となります。入院は1週間程度です。

2)頚椎前方固定術

一般的な方法です。当院では、ヘルニアが正中を超えて大きくまたがるような、鍵穴手術で行えない場合に行います。病変の椎間板を切除し、上下の椎体を薄く削り、自分の腰骨の一部を採取して移植します。術後12週間は、骨癒合するまでしっかりした頚椎カラー装着が必要となります。金属(チタン)を移植する場合もありますが、将来、骨として自然な硬度で一体化するように、当科では基本的に骨移植の方法を採っています。これには骨採取部の疼痛の問題がありますが、まずは一過性で済みます。金属を移植した場合、金属が骨にめり込み、将来変形をきたす可能性があります。ケースごとに考えます。

■腰部脊柱管狭窄症

脊柱管という、背骨、椎間板、関節、靭帯などでかこまれた脊髄の神経がとおる筒が加齢や物理的ストレスにより狭くなっておこる病気です。歩行距離が長くなると太ももから足にかけてしびれやだるさ、痛みが出て歩きづらくなります。休むと軽減することが特徴です。診断は主にMRIでつきます。姿勢、腰椎体操、神経の血流を改善する薬、コルセットで症状改善することもあります。日常生活に支障をきたす場合は手術治療の相談となります。

●MILD(マイルド)法(筋肉温存型腰椎椎弓間除圧術)

腰部脊柱管狭窄症に対する術式は様々な方法があります。当科においてもこれまで様々な術式で行ってきた歴史がありますが、低侵襲手術が広く行われるようになり、当科ではこのMILD(マイルド)法を中心に行っています。術後の腰痛に関係する背筋を切開しないで済む方法です。3cmの小さなきずから、棘突起という骨を部分的に正中で左右にわけて脊柱管に到達し、顕微鏡で術野を拡大して安全に手術します。骨に窓をあけ、肥厚した靭帯や膨隆・逸脱した椎間板ヘルニアがある場合はこれも切除して、締め上げられていた神経をそこから解放してあげます。手術翌日からトイレ歩行、術後3日目から歩行、シャワー可となり、1週間程度で退院となります。

■腰椎(変性)すべり症

症状は前項の腰部脊柱管狭窄症とほぼ同じです。腰椎がずれることで脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されることで症状がでます。加齢により支持している靭帯・椎間板・椎間関節などにゆるみが生じてずれが生じることが主な原因です。腹筋や背筋、姿勢など腰椎体操、減量、コルセット、投薬が最初の対処法となりますが、これも日常生活への影響度で手術治療を検討することになります。

●腰椎後方固定術

多くは狭窄症も伴っているため、脊柱管狭窄症に行う除圧術を行い、ずれを防ぐための固定術(スクリューを背骨に挿入して固定する)を合わせて行います。固定を強固にするため、椎間板を切除して、かわりに骨を充填した人工骨をおいて、椎体間も骨癒合させることが多いです。
スクリューの挿入の仕方は、CBT(cortical bone trajectory(皮質骨軌道))といって
硬い皮質骨を多く通る軌道でスクリューをうち、術後のスクリューが緩む率が下がり、術野の側方への展開が少なくて済むなど利点がある仕方や、PPS(percutaneous pedicle screw(経皮椎弓根スクリュー))といって、スクリューを打つ直上の切開のみでスクリューとそれを連結するロッドを挿入できる特殊な器具を用いる方法を併用
したりします。

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