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腎臓病総合医療センター(腎移植)

<初めて受診される患者様からの腎移植に関するお問い合わせ>

平日の午後1時から午後4時に、080-8831-1666 にお電話いただき『腎移植の受診希望、コーディネーター宛て』とお伝えください。
■また、Eメールでのお問い合わせも可能です。返信に3-4日お時間をいただく場合がございます。ご理解くださいますようお願いいたします。
■メールでのお問い合わせはこちらよりお願いいたします。

 

腎移植治療は腎代替療法の選択肢の1つで、生命予後とQuality of life(日常生活の質)が共に優れた医療です。

当院では腎移植治療に関して、腎移植内科および腎移植外科が共同して診療にあたっています。
レシピエントコーディネーターは2名在籍しており、管理栄養士も継続的に介入し、腎不全の包括的な診療を行っています。

診療担当表

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腎移植内科

当科は2017年4月に開設いたしました。腎炎・ネフローゼ症候群をはじめ、慢性腎臓病(CKD)と診断された時から診療に携わっている腎臓内科医が積極的に腎移植治療にもかかわります。
保存期腎不全期から腎臓内科医が腎移植も考慮して診療を行うことにより、透析治療を経ないで良好なタイミングでの腎移植(先行的腎移植)の準備も行いやすくなります。
周術期は腎移植外科医とともに管理いたします。術後の長期にわたるフォローアップも腎臓内科医が綿密に診療し、移植された腎臓が長期にわたり機能するようにいたします。また、他の合併症などの検査や診療も行います。
当院では血液透析・腹膜透析・移植医療すべてに腎臓内科医がかかわります。

腎移植外科

当科は2012年4月に開設し、腎移植医療のみならず、腎不全外科全般にかかわります。
血液透析でのバスキュラーアクセス(AVF、AVG)造設やアクセストラブルに対する治療、腹膜透析カテーテルの挿入、副甲状腺機能亢進症の手術なども積極的に行っています。
腎移植手術は2012年12月に第一例を行い、その後順調に症例数が増加しています。
当院は日本臓器移植ネットワークの腎移植認定施設に認定されており、生体腎移植および献腎移植のいずれも行います。

当院での腎移植診療

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スタッフ

日髙 寿美
日髙 寿美
湘南鎌倉総合病院 腎臓病総合医療センター長

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山野 水紀
山野 水紀
湘南鎌倉総合病院 腎臓病総合医療センター 腎移植内科 部長

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田邉 一成
田邉 一成
湘南鎌倉総合病院  院長補佐  ロボット手術・臓器移植センター長  泌尿器科 統括部長

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五十嵐 優人
五十嵐 優人
湘南鎌倉総合病院 腎臓病総合医療センター 腎移植外科 医長
履歴
2013年 昭和大学医学部卒業 豊見城中央病院 初期研修
2015年 湘南鎌倉総合病院 外科(湘南外科グループ)
2019年 湘南鎌倉総合病院腎移植外科 東京女子医科大学泌尿器科フェロー
認定等 日本外科学会外科専門医、日本消化器外科学会消化器外科専門医、日本消化器外科学会消化器がん外科治療認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医(消化器・一般外科領域)、日本移植学会移植認定医、ロボット支援下(ダヴィンチ)手術実施医
所属学会 日本外科学会、日本臨床外科学会、日本移植学会、日本臨床腎移植学会、日本内視鏡外科学会、日本消化器外科学会
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三宅 克典
三宅 克典
湘南鎌倉総合病院 腎臓病総合医療センター 腎移植外科 部長(留学中)
履歴
2006年 京都大学医学部医学科卒業 湘南鎌倉総合病院 初期研修
2009年 湘南鎌倉総合病院 外科(湘南外科グループ)
2012年 湘南鎌倉総合病院腎移植外科 東京女子医科大学泌尿器科フェロー
2019年 Postdoctoral Research Fellow, Columbia Center for Translational Immunology, Columbia University, NY
2020年 東京女子医大泌尿器科 学位取得
認定等

医学博士、日本外科学会外科専門医・指導医、日本移植学会移植認定医、日本脈管学会脈管専門医、日本透析医学会専門医、がん治療認定医、内視鏡外科技術認定医(消化器・一般外科領域、The boarding member of Education Committee, The Transplantation Society (TTS) 

所属学会 日本臨床外科学会、日本臨床腎移植学会、日本内視鏡外科学会、日本消化器外科学会
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今井 みどり
今井 みどり
レシピエントコーディネーター
2017年 認定コーディネーター取得、腎臓病療養指導士取得、腎代替療法専門指導士取得
所属学会 日本移植学会、日本臨床腎移植学会、日本腎不全看護学会、日本移植コーディネーター協議会、日本腎代替療法医療専門職推進協会
詳細
内田 里美
内田 里美
レシピエントコーディネーター
2017年 認定コーディネーター取得
所属学会 日本移植学会、日本移植コーディネーター協議会
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堀内 淳子
堀内 淳子
薬剤師
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腎移植とは・・・

末期の賢不全の治療法には、大きく透析療法(血液透析、腹膜透析)と腎移植の2つがあります。
腎移植は、病気で働きを失った腎臓を、ドナーより提供された健康な腎臓に取り替える治療法で、今のところ末期腎不全治療の中では唯一の根治的治療法といえます。腎臓移植をすると、腎不全自体から解放され、透析治療をしなくてよくなり、食事の制限も緩和され、気分もすっきりして、全身状態が大きく改善します。女性では妊娠・出産も可能になり、お子さんではほぼ正常に近い発育も期待できます。提供された腎臓を長持ちさせるために免疫抑制薬の服用が生涯必要です。また、ドナー(臓器提供者)は不可欠です。

腎臓移植には、家族など健康な人から提供された腎臓を移植する生体腎移植と、亡くなった方より提供された腎臓を移植する献腎移植とがあります。わが国では献腎移植には、心臓が停止した後に提供される腎移植と脳死下で提供される腎移植があります。今後は提供される数と共に脳死下での腎移植がさらに増加する事が期待されています。

腎臓移植の手術は、提供された腎臓を、通常下腹部の右側に移植します。この方法はすでに安全に確立された手術法で、皮膚の上から移植腎を触れることができます。また通常はもとの腎臓はそのままにしておきます。手術は約4~5時間で終わります。 腎臓は左右に1つずつ2つある臓器ですが、ドナーよりいずれか一方の腎臓を採取し移植します。1つの腎臓の働きは、もちろん2つある場合より最大の能力は低いのですが、日常生活には全く影響はありません。

免疫抑制剤は、移植腎が機能している限りの見続ける必要があります。長期にわたって内服する薬剤は通常2−3剤です。

腎臓の働き

腎臓は腰の上あたりにあるにぎりこぶし大の臓器です。
左右1つずつ1つ120-150g程度です。

腎臓の働き

  1. 尿を作り老廃物を体外に出す:尿を出すことにより体内の水分や電解質のバランスを保つ
  2. 血圧の調整
  3. 造血ホルモン:赤血球を増やす
  4. ビタミンDの活性化:骨を丈夫にする

腎臓の働き

腎不全とその症状・所見

  1. 腎臓の機能が10%以下になった状態
  2. または、尿毒症症状(吐き気、食欲不振等)、高度のむくみ・心不全、高血症などの症状がある場合

腎不全とその症状・所見
【参考:日本腎臓学会「CKD診療ガイド2012】

腎不全の治療

  1. 血液透析:病院やクリニックで週3回3-4時間実施し、血液中の毒素や水分を排出する治療を行います。
  2. 腹膜透析:自宅で毎日実施します。(手術で)腹部に管を入れて、透析液を出し入れし、老廃物や水分を体外に出す透析方法です。
  3. 腎移植:家族・配偶者から2つの腎臓のうち1つの提供を受ける「生体腎移植」、脳死や心臓死になられた方から提供をうける「献腎移植」があります。

腎不全の治療

生体腎移植について

<ドナー(提供者)となれる方>

  1. 親族6親等、姻族3親等以内のご家族
  2. 自発的に腎臓の提供を申し出ていること
  3. 金銭授受や暴力がないこと
  4. 悪性腫瘍や感染症がなく、手術に耐えられる体であること
  5. 現在通院中の方であっても病状によってドナーになれることがあります

親族6親等以内、姻族3親等以内まで

献腎移植について

  1. 臓器移植ネットワークへの登録が必要です
  2. 登録時には採血、その他検査、指定用紙の記入、登録料の振込を行います
  3. 登録後年に1度のガン等の検診と当院への受診の必要があります
  4. 手術までの待機期間15-16年程度、その間に透析を継続して頂きます

ドナー(提供者)について

  1. 年齢制限については設けておりません。しかし、身体状況に応じての評価は行います
  2. 悪性腫瘍の完治から時間の経っていない方、感染症で治療中の方については状況に応じて検査や待機時間が発生することがあります
  3. 持病(高血圧や糖尿病等)をお持ちであっても治療を継続しながらドナーになることも場合によっては可能です
  4. 自発的な臓器提供の意思表示や暴力・金銭授受がないかどうかの精神面についても専門家に評価して頂きます
  5. ドナーとなる方が手術のリスクと安全性を十分に理解していることが前提となります

※ドナーとなられる方は手術室に入るまで、移植手術を断る権利を持っています

初回受診時~手術までの流れ

初回受診時~手術までの流れ

①腎移植希望の患者さまは下記の手順で、初回の受診予約を取らせていただきます。
平日に、電話番号:0467-46-1717(代表)にお電話いただき、「腎移植の受診希望、コーディネーター宛て」の旨をお伝えください。
■また、Eメールでのお問い合わせも可能です。返信に3-4日お時間をいただく場合がございます。ご理解くださいますようお願いいたします。
■メールでのお問い合わせはこちらよりお願いいたします。

②初回受診では、移植コーディネーターが面談を行い、腎代替療法全般から腎移植医療までの説明をします。
 ご家族やドナー候補の方とご一緒に受診していただくとスムーズです。

③医師の診察後、レシピエント・ドナーそれぞれ意思確認をさせていただき、腎移植希望の場合は組織適合検査(クロスマッチ採血)を行います。

④約4週間後に結果説明のため、外来受診をしていただきます。

⑤組織適合検査の結果、問題がなければ次は全身精査のための検査入院日程の調整に移ります。
ドナーは3泊4日程度、レシピエントは4泊5日程度の入院となります。検査入院後、ドナー・レシピエントの全身状態について腎移植チームでカンファレンスをさせていただき腎移植ができるかどうかの判断を行います。

⑥外来で全身精査の結果を説明後、腎移植可能となった場合、手術日程の調整に移ります。ドナーは1週間の入院、レシピエントは3~4週間の入院となります。
※初回受診から手術入院までは最短で約3か月かかります。また、腎移植を希望される患者様の状態によって日数は変わってきます。
※透析導入をする前の先行的腎移植(PEKT)を希望される患者様は、早めの受診をお願いいたします。すでに透析導入をされている患者様は、維持透析を継続していただきながら、日程を調整していくことが可能です。

移植にかかる費用について

腎不全の方(レシピエント):治療は保険適用になります。

 

組織適合性検査やワクチン接種で一部自費でのお支払いがあります (下記参照)

  1. 移植後は障害者1級の申請+自立支援(更生医療)の適応になり、市町村で各手続きを実施して頂き、医療費助成制度を受けることが可能です
  2. 透析時に使用していた、特定疾病療養受領書は返還になります
  3. 制度につきましては各市町村で手続き方法に差異があることがあります

<自費でのお支払い>

組織適合性検査(採血):約20,000円(税込)
各種ワクチン:約7,000円-24,000円(税込)

提供者(ドナー):手術前ドナーの検査は保険適用外(自費診療)です

  1. 手術前のドナーにかかる検査費用は40-50万円ですが、移植手術が行われるとドナーにかかった費用(40-50万円)はレシピエントの保険診療になり、手術後に返金(返金対象は下記参照)になります
  2. 手術後の通院にかかる費用はドナーの保険診療になります
  3. 何らかの原因で手術ができなかった場合、それまでにかかった費用は返金できません

<手術が成立した際に返金対象になるドナー検査とその費用>

組織適合性検査:約20,000円(税込)
全身検査:40-50万円(税込)

※ドナー検査時の領収書については手術後の返金手続き時に使用します。保管をお願いします。

移植手術について

レシピエント(腎不全の方):全身麻酔で4-5時間
手術後はICU(集中治療室)に入室します

  1. ご自身の腎臓とは違う場所に移植します
  2. 手術の傷は下腹部に15-20cm大 三日月型にできます

【参考:腎不全 治療選択とその実際】
【参考:腎不全 治療選択とその実際】

ドナー(提供者):全身麻酔で3-4時間
手術後は病室に戻ります

  1. 腎臓の摘出手術は内視鏡を使用します
  2. 内視鏡手術は傷が小さく、手術後の負担が少ないとされています
  3. 手術の傷は摘出する腎臓のある側の脇腹に2-3cm大が3ヶ所、腎臓取り出す場所として下腹部に7-8cm大が1ヶ所つきます

【参考:腎不全 治療選択とその実際】
【参考:腎不全 治療選択とその実際】

移植後の内服:免疫抑制剤について

レシピエントは移植後の免疫反応による拒絶反応を防ぐために3-4種類の「免疫抑制剤」体内で頂いた腎臓が機能し続ける限り内服して頂きます

<内服:免疫抑制剤の種類>

  1. グラセプター (タクロリムス)
  2. セルセプト (ミコフェノール酸モフェチル)
  3. メドロール (メチルプレドニゾロン)
  4. サーティカン (エベロリムス)
  1. 免疫抑制剤は決められた時間で内服して頂きます
  2. 免疫抑制剤と相性の悪い食べ物(グレープフルーツ・キウイフルーツ等)の摂取はできなくなります

拒絶反応と感染症について

拒絶反応について

  1. 移植した腎臓はレシピエントの体にとって異物です。人間の体は体内に異物が入ってくると排除しようと攻撃をします。
    これを「拒絶反応」といいます。
  2. 拒絶反応は移植後の腎機能を失う大きな原因となります
  3. 拒絶反応では、腎機能低下(クレアチニン値の上昇)、血圧の上昇、尿量の減少、体重増加、移植腎の腫脹等の症状がでる場合があります
  4. 移植腎を守るために、免疫抑制剤の内服や定期受診を行く必要があります

感染症について

  1. 免疫抑制剤の内服により、感染症に対する抵抗力が落ちています
  2. 手洗い・うがいをこまめに行い、休息をとるように心がけて下さい
  3. 手術後には口の中のカビ繁殖や免疫力の弱まった方がかかりやす肺炎の予防のためにゲルや内服薬を内服して頂きます
  4. サイトメガロウイルス感染症や帯状疱疹等、早期発見が必要になる感染症に対しても検査や投薬が必要となることがあります
  5. 鳥類、爬虫類、ヘビ、カメの飼育は感染症の恐れがあります
    特に鳥は特定の重症感染症の恐れがあります。近づかないようにして下さい
  6. ペット等に触れた後は手洗い・うがいを行ってください

感染症について

社会復帰について

  1. 退院後の通院は、移植した腎臓が安定するまでは1週間に1回の頻度で外来受診があります。採血や尿検査を行い、免疫抑制剤の量の調整を行います。
  2. 当院では3ヶ月経過したところで、移植した腎臓の生検を行います。1泊2日の入院となります。生検の結果で異常がなければ、医師の判断で社会復帰が可能になります。
  3. 3か月以降は、禁止されていた生ものが摂取できるようになります。運動は、腹部を強く圧迫する鉄棒や腹部を強打する恐れのあるスポーツ以外は制限がなくなります。

移植後の腎生検について

  1. 当院では腎移植3ヶ月後、1年後に移植腎生検を行っています。移植された腎臓の組織を取って、拒絶反応がないか等移植された腎臓の状態をみます。以降は状況に応じて腎生検を行います。
  2. 腎機能の低下や拒絶反応の徴候があった場合は、臨時で移植腎生検を行う事があります。

移植後の腎生検について

よくある質問

血液型が違っても移植できますか?
血液型の相違は移植の成績に関係ありません。全く違う血液型であっても移植可能です。血液型が違う場合、移植手術前に血漿交換という治療を追加することがあります。

夫婦(血縁でなくても)間でも移植できますか?
戸籍上で姻族3親等まで移植可能です。血縁関係でなくても移植手術は可能です (詳しくは「4.生体腎移植について」を参照して下さい)

・移植に年齢は関係ありますか?
手術に耐えうる身体・精神状態であれば、年齢制限はありません

・免疫抑制剤の内服は手術時だけですか?
いいえ。移植した腎臓が体内で働き続ける限り内服が必要です。

・腎臓が悪くなった原因の腎臓病は治りますか?
移植後には腎臓の機能は元に戻りますが、移植した腎臓に腎臓病が再発することもあります。
定期的に検査等でみていく必要があります。

・腎移植すると糖尿病は治りますか?
糖尿病は治りません。移植後、免疫抑制剤の内服をして頂くこともあり、糖尿病の数値が悪化する可能性もあります。
術後さらに糖尿病に注意して頂く必要があります。

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