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胸壁外科(漏斗胸)

新着情報

  • 2018年11月
    【学会発表】Nuss法手術手技研究会にて口演発表2題「胸肋挙上術前後の胸郭の変化」、「突出を主訴にする胸郭変形疾患に対する手術(鳩胸に対する手術)」を発表しました。
  • 2018年10月
    【学会発表】日本胸部外科学会定期学術集会に口演発表「鳩胸に対する異物を留置しない手術」を発表しました。
  • 2018年9月
    【内容更新】ホームページを更新しました。
  • 2018年6月
    【学会発表】第55回日本小児外科学会学術集会に演題「小児漏斗胸に対する胸肋挙上術前後の胸郭の変化」を発表しました。
  • 2018年5月
    【学会発表】米国胸部外科学会(American Association for Thoracic Surgery)に演題「Twenty Four Years Experience of Open Surgical Repair for Pectus Excavatum」を発表しました。
  • 2018年1月
    【治療実績】2017年に徳洲会の病院で胸肋挙上術を受けた漏斗胸、鳩胸の患者さんは55人でした。

過去のニュース

  • 2017年12月
    【記事掲載】医学雑誌『心臓』(日本心臓財団)に論文「漏斗胸患者の胸部症状―冠攣縮性狭心症として加療を受けていた2症例を含めて」(飯田浩司、深井隆太 他)が掲載されました。(心臓 Vol.49 No.12 1219-1225, 2017)
  • 2017年11月
    【学会発表】第17回Nuss法漏斗胸手術手技研究会に飯田(2題)深井(1題)が発表しました。
  • 2017年9月
    【学会発表】第70回日本胸部外科学会定期学術集会のSurgical Technique Session(ビデオセッション)において演題「漏斗胸に対するOpen Repairは時代遅れか?」を発表しました。
  • 2017年6月
    【学会発表】18th Chest Wall International Group Annual Meeting のビデオセッションで演題 「Less invasive open surgical repair for pectus excavatum. 」を発表しました。
  • 2017年5月
    【学会発表】第54回日本小児外科学会学術集会で「10歳以下の小児に対する漏斗胸手術の検討」(要望演題) 「Nuss法術後に胸肋挙上術を施行した2例」を発表しました。
  • 2017年5月
    【内容更新】ホームページを更新しました。
  • 2017年3月
    【学会発表】第25回 Asian Society of Cardiovascular and Thoracic Surgery で「Open Surgical Repair for Pectus Excavatum under Eight Years Old」を発表しました。
  • 2016年11月
    【学会発表】第78回日本臨床外科学会総会で「成人の漏斗胸に対する胸肋挙上術」を発表しました。
  • 2016年11月
    【学会発表】日本循環器学会東海北陸地方会で演題『異型狭心症として治療されていた漏斗胸の2例』を発表しました。
  • 2016年10月
    【学会発表】第69回日本胸部外科学会定期学術集会で2演題「漏斗胸に対すより侵襲が少ない手術の開発」「漏斗胸に対する胸肋挙上術前後の胸郭の変化に関する検討」を発表しました。
  • 2016年8月
    【記事掲載】医学雑誌『小児外科』8月号(vol.48, No.8)の特集「最近の漏斗胸・鳩胸の治療」に論文「胸肋挙上術(Sterno-costal elavation: SCE)」が掲載されました。
  • 2016年6月
    【学会発表】第53回日本小児外科学会学術総会、飯田発表
    ビデオ発表「漏斗胸に対する胸肋拳上術の経験」が優秀作品に選ばれました。
  • 2016年5月
    【内容更新】ホームページを更新しました。
  • 2016年5月
    【学会発表】日本呼吸器外科学会総会、飯田、深井発表
  • 2016年5月
    【学会発表】日本小児外科学会総会、飯田発表
  • 2016年5月
  • 2016年4月
    【ラジオ出演】「ラジオサンキュー(84.5MHz)」 愛知県瀬戸市のコミュニティーFM局に出演
  • 2016年2月
    【記事掲載】日本学校保健研修社『健』2016年3月号先生の知りたい最新医学がここにある 「漏斗胸治療の最前線」
  • 2016年4月
    【学会発表】24th Asian Society of Cardiovascular and Thoracic Surgery(アジア心臓血管胸部外科学会総会)
    演題「Open Surgical Repair for Pectus Excavatum in Adults」発表
  • 2016年4月
    【学会発表】第116回 日本外科学会定期学術集会
    演題2題(飯田:口演、深井:ビデオ)発表
  • 2015年11月
  • 2015年10月
    【記事掲載】日刊ゲンダイ(2015年10月20日 14面)
    「有名病院 この診療科のイチ押し治療」
  • 2015年8月
  • 2015年7月
    【講演】第4回 徳洲会小児科部会症例発表会
    「胸郭変形疾患の診断と治療」
  • 2015年7月
    【講演】神奈川県保険医協会 月例研究会
    「胸郭の疾患 胸郭変形(漏斗胸・鳩胸)に対する手術」
  • 2015年6月
    【学会発表】第58回 関西胸部外科学会学術集会
    「高度な左右差を有するMarfan症候群の漏斗胸患者に対する異物を留置しない手術」
  • 2015年6月
    【学会発表】第52回 日本小児外科学会学術総会
    「異物を留置しない小児漏斗胸手術の検討」
  • 2015年5月
    【学会発表】16th Chest Wall International Group 2015(第16回世界胸壁グループ)
    「Nonprosthetic Repair for Pectus Excavatum.」
  • 2015年5月
    【学会発表】23th Asian Society of Cardiovascular and Thoracic Surgery(第23回アジア心臓胸部外科学会総会)
    「Nonprosthetic Repair for Pectus Excavatum in 305 Patients. 」
  • 2015年4月
    【学会発表】第115回 日本外科学会総会
    「低侵襲な小児漏斗胸手術の要件とは」

漏斗胸・鳩胸・胸郭変形について
漏斗胸(ろうときょう):funnel chest, pectus excavatum
鳩胸(はとむね):pigeon chest, pectus carinatum
胸郭変形(きょうかくへんけい):chest deformity

はじめに

胸郭変形疾患とは漏斗胸、鳩胸など胸の形が変わる疾患の総称です。
陥凹や突出など胸の形が気になる、胸痛や呼吸困難など身体症状の原因が検査してもわからなかった、漏斗胸という病名を知らなかった、どの科を受診していいかわからない、など多くの問題があります。
胸郭変形疾患についての理解を広めるために、2001年にインターネットを用いた解説と情報の公開を始め、統計学的、医学的に正しい方法で検証したデータや文献に基づいた新しい情報をお伝えするために更新に努めております。
胸壁の異常について専門的な診察と治療を行うために2013年に日本で初めて胸壁外科外来を開設いたしました。私たちは金属などの異物を体内に留置することなく、合併症が少なく、痛みが続かず、10歳以下の小児にも無理なく施行可能な胸肋挙上術変法を開発、進化させて胸郭変形疾患を治療しています。
お読みいただいた後にメールでご質問頂ければお答え致します。

湘南鎌倉総合病院 胸壁外科 飯田浩司
vol. 13 2018.8.1

よくある質問はこちら

漏斗胸・鳩胸とは

漏斗胸とは胸がくぼんでいる状態です。人口の400-1500人に一人、約4:1の比率で男性に多く認められ、はっきりした原因はわかっていません。私たちが手術した400人以上の患者さんの約半数にはご家族に漏斗胸・鳩胸の方がいらっしゃったことなどから先天的な要因が発症に関わっていると考えています。出生直後から陥凹が認められる方が多いのですが、成長に伴って明らかになる方もいます。3歳以下の方は自然に治ることがあると言われています。

肋骨は左右12対ありますがそのうち上から7対が前胸部中央の平らな骨、胸骨に達しています。肋骨の前方、胸骨と付着する部分から数cmの部分は肋軟骨です。肋骨の間には肋間筋があり呼吸の度に収縮を繰り返して重要な働きをしています。漏斗胸の方は胸を囲んでいる肋骨とその前方に続く肋軟骨に何らかの原因で歪みが生じて前胸部がくぼむと考えられています。くぼみの最深点は通常胸骨の下端付近です。中央部の狭い範囲の陥凹だけではなく、左右が非対称な陥凹、広くて浅い陥凹、突出する部分を合併していたり、左右の肋骨と腹部の境目の肋骨弓が突出していることもあり、胸の形は患者さんによって様々です。漏斗胸、鳩胸の方は痩せていることが多く、手術を受けた方の平均のBMI(肥満度の指数)は18.7と正常の下限でした。

軽度の場合は日常生活にまったく問題はなく、検査の異常もありません。陥凹が高度な場合でも、それ自体で生命が危険に陥り寿命に影響するような疾患ではないことが米国の研究でわかっています。
成人の患者さんの60%程度には胸痛、動悸、息切れなどの症状があります。

漏斗胸や鳩胸による諸問題を改善するために私たちは手術を行っています。小児から成人までの広い年齢層の方に対して、短期間の入院で安全に良好な形が得られ、痛みが続かず、学業や仕事に影響せず、呼吸機能や成長に悪影響を与えない手術が求められます。できるだけ早くすべての活動を再開できること、重篤な合併症や形態の不良-いわゆる「失敗」がなく、全ての患者さんに同様な結果が得られることが手術の必要条件と考えています。

鳩胸は前胸部の骨が突出した状態です。漏斗胸の5%以下の頻度でみられます。健康に大きな影響はありませんが、洋服の上からでも分かるような大きな突出の場合は手術の対象になります。手術の方法は以下に述べる漏斗胸の場合とほとんど同じです。

漏斗胸の症状

小児期には身体的な症状が無い方が多いのですが、体重増加不良や風邪をひき易い、疲れやすさなどが生じることがあります。思春期以降は胸痛、動悸、胸部圧迫感、呼吸苦などの症状が出る方が増加し、成人では60%程度の方に何らかの自覚症状があります。漏斗胸の方は、胸壁が陥凹して心臓と広い面で接して、心臓と肺は圧迫されています。このため心臓の動きが胸壁に伝わってこれらの症状になると考えています。症状がある方でも通常は心臓や呼吸の機能が正常値を大きく下回るようなことはありません。漏斗胸の方に胸痛などの症状があることは医師の間にも十分に周知されているとは言えません。心臓病を疑われたり、各種の検査で症状を説明できるような異常値がないために症状が放置されたり、「精神的な問題」とされたりすることがあります。症状のほとんどは私たちの方法で手術すると軽快します。
小学校に入学するころから自分と他人の違いを認識して前胸部の形が気になるようになります。このような精神的な症状を親御さんにも相談できずにいるお子さんもいます。

漏斗胸に伴う検査の異常

漏斗胸の患者さんは、健康診断で異常を指摘されることがあります。
心臓が押されてつぶれたり、左側に移動したりするために、胸部レントゲン写真では心陰影が大きく見えたり、位置が変わり、心拡大などの診断を受けることがあります。また陥凹の影が肺炎のように見えることもあります。心電図では電極と心臓の位置関係がずれて波形が変わってしまうために右脚ブロックなどの異常を指摘されることがあります。除脈、頻脈などの心拍数の変化があることがあります。心雑音や心音の異常は心臓の位置の変化のために血液の流れが一部変化するためと考えられています。呼吸機能検査の値はわずかに低下します。しかし通常は日常生活に大きく影響するような心肺機能の異常ではありません。

どのような場合に手術の対象となるか

漏斗胸の程度の評価には様々な方法があります。しかし患者さんによって左右対称か否か、広く浅いか、狭く深いか、胸板の厚さなどの違いがあり、陥凹を数字で正確に表すことには限界があります。私たちは体表面からの簡便で被爆のない評価として、陥凹部分の容積が概ね患者さんの手拳の体積と同等以上である場合には手術を考えます。つまり患者さん自身の握り拳が胸に埋まる程度くぼんでいて、手術を希望する場合に手術を行います。また胸部レントゲン写真で心臓が左に変位している方や心電図異常を生じている方は心肺への影響が客観的に証明できると考えて手術を考慮します。3歳以上になったら手術を考えますが、一般的には小学校入学前後が最適時期と考えます。それは骨が柔らかく小さな傷から手術が可能であり、術後の形もきれいになること、集団生活の前で精神的な影響がまだ生じていないこと、患者さん自身が手術をある程度理解できて入院生活に適応できることなどからです。

私たちは外来受診していただいた患者さんに胸部CT(断層写真)を撮影して、数値化したり、定期的に撮影を繰り返したりすることはしません。CTは被爆量が多いので、特に子供さんに対する不必要な撮影は行いません。これは原発事故以前からの私たちの方針です。高校生以上の方では、症状を有することが多く、心臓や肺への影響が生じている可能性があるため初診時に胸部レントゲンと心電図の検査を行います。
受診していただいた方に強く手術をお勧めすることは致しません。ご本人の状態や疾患の特徴、手術方法について詳しくご説明いたしますので、十分に考えて結論を出してください。

手術についてはこちら

胸肋拳上術に関する最近の論文

  • Nonprosthetic Surgical Repair of Pectus Excavatum. Annals of Thoracic Surgery 2006; 82: 451-6, H Iida, et al *1
  • 小児に対する異物を留置しない漏斗胸手術 小児科診療 2007; 70: 513-7 飯田浩司、他
  • Surgical repair of pectus excavatum not requiring exogenous implants in 113 patients. Eur J Cardiothorac Surg. 2011; 37: 316-321 H Iida, et al *2
  • Surgical repair of pectus excavatum. (review) Gen Thorac Cardiovasc Surg. 2010; 58: 55-61 H Iida *3
  • 胸郭異常:漏斗胸の外科治療  専門医のための呼吸器外科の要点と盲点II 188-194 文光堂 (2010) 飯田浩司 *4
  • 異物を留置しない漏斗胸手術 胸部外科 2011; 64: 1135-1140
  • 胸肋挙上術 小児外科 2016;48:829-832
  • 漏斗胸患者の胸部症状ー冠攣縮性狭心症として加療を受けていた2症例を含めて 心臓 2017; 49: 1219-1225

*1 米国、*2 欧州、*3 日本それぞれの胸部外科学会の機関誌です。
*4 呼吸器外科医のための教科書の漏斗胸についての章を執筆しました。

胸肋拳上術に関する2006年以降の学会発表

全国または国際学会から主なものを抜粋

  • 日本外科学会総会:2006年、2007年、2008年、2011年、2012年、2015年、2016年、2017年
  • 日本胸部外科学会総会:2006年、2008年(優秀演題)、2010年、20011年、2012年、2013年、2016年
  • 日本呼吸器外科学会総会:2009年、2014年、2016年
  • 日本小児外科学会総会:2015年、2016年、2017年、2018年
  • Nuss法漏斗胸手術手技研究会:2017年
  • European Association for Cardio-Thoracic Surgery(欧州心臓胸部外科学会):2008年、2014年
  • Asian Society of Cardiovascular and Thoracic Surgery(アジア心臓血管胸部外科学会):2012年、2015年、2016年、2017年

スタッフ紹介

飯田 浩司
飯田 浩司
外科学会専門医・指導医、心臓血管外科専門医・修練指導者
深井 隆太
深井 隆太
外科学会専門医・指導医、呼吸器外科専門医・評議員
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© Shonan Kamakura General Hospital.

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