TRAINING
教育プログラム
教育プログラム概要
看護職員として自らの仕事に誇りをもち、自らの手で能力開発できるよう育成する
24時間患者さんを断らない医療を実践する当院の看護師は、どんな時間でも、どんな疾患でも、どんな社会背景でも、患者さんを受け入れる準備が必要です。当院の看護師は、患者さんのために働くという気持ちを常に持ち、専門職として自らを向上させるチャンスを活かして成長しています。看護部の教育プログラムは、個々の能力にあわせたクリニカルラダーシステムを用いて、看護師として必要な能力が身につくよう支援しています。しかし、教えてもらうだけではなく、自分で自分の道を見つけ自己研鑽し、次の世代を育てていける看護師を育成したいと考えています。
教育プログラムのポイント
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クリニカルラダーシステムでステップアップを応援します
看護師として必要な技術・知識・態度が段階を追って身につくよう、個々の能力にあわせた教育をクリニカルラダーシステムで行っています。看護への夢や希望を実現し、ナースとして一人前になるために必要な教育体制を準備しています。
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eラーニングを使って、すきま時間を有効に活用できます
今日やった看護技術を復習したい…そんなときには移動中や家でも自由にアクセスできるeラーニングが便利です。インターネット環境があれば、どこでも見ることができます。手順やテストだけでなく動画も豊富にあり、まだ行っていない技術のイメージトレーニングにも役立ちます。
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医療人として大切な基本的態度を育てます
患者さんの尊厳を考える倫理感、チーム医療を円滑に進めるための人間関係論、身だしなみや言葉遣いを学ぶホスピタリティ研修といった医療人に必要な基本的態度を育てる研修に力を入れています。
研修体制における組織体制
教育プログラムスケジュールと詳細
- ラダーⅤ
- 豊富な看護経験をもとに、リーダーシップを発揮するエキスパート
~ラダーⅤ~
- 看護サービス管理
- コーチング研修
- 問題解決技法
- 目標管理
部署責任者の補佐としてリーダーシップを発揮
- 生命倫理、人間の尊厳に基づきチーム医療の推進者になる
- 看護の質保障、改善に向けて取り組むことができる
- 教育的視点を持って後輩の指導育成ができる
- 部署運営における問題解決能力を養う
- ラダーⅣ
- ご家族をも含めた包括的な看護を実践し、応用力がついてくる中堅ナース
~ラダーⅣ~
- リーダーシップ研修Ⅱ-②
(管理・教育) - 看護研究方法勉強会
- 看護リフレクション
- 看護論理
看護実践の役割モデルとして後輩育成に貢献
- 自ら倫理観をもって多職種と連携できる
- 看護実践の役割モデルとしてリーダーシップを発揮できる
- 看護研究を通して研究的態度を養うことができる
- 自部署の看護の質の向上に取り組むことができる
- ラダーⅢ
- いろいろな経験を通して、大きく成長する一人前ナース
~ラダーⅢ~
- プリセプターフォローアップ研修
- リーダーシップ研修Ⅱ-①
(チーム連携・家族看護) - 人間関係論
- フィジカルアセスメント
プリセプターとして新人看護師と共に考え、学びながら成長
- 倫理的感性を磨き、人間の尊厳について意見を言うことができる
- 日々のリーダー業務が確実にできる
- 後輩育成を通して教育的関わりの重要性が理解できる
- 自己理解、他者理解を深め、新たに自己の課題を見いだすことができる
合宿研修
「コミュニケーション」について考える
プリセプターやリーダーという役割を担う中で、「うまく伝わらない」「わかってもらえない」という悩みが生まれてきます。病院を離れ、集中できる静かな環境で1泊2日の合宿研修を行い、コミュニケーションの大切さを楽しく深く学びます。
昨年度の感想より
新たな気づきが多かったです。自分の今までの経験と重ね合わせて考えることができ、実のあるものになりました。実践できるようにがんばります。
- ラダーⅡ
- 個別性を重視した看護実践を繰り返しながら、身に着ける若手ナース
~ラダーⅡ~
- リーダーシップ研修Ⅰ
(狭義概念) - ケーススタディ進め方研修
- 患者急変対応
- プリセプターシップ研修
- 看護論理
- ケーススタディ発表会
専門知識を深め、個別性を考えた看護を実践
- 専門職として看護倫理と人間の尊厳に基づいた行動ができる
- 個別性を重視した看護が実践できる
- 自己の看護観を言語化し、共有し深めることができる
- 固定チームにおけるメンバーシップが発揮できる
ケーススタディ発表会
自分の看護実践を振り返り、まとめ、伝える
患者さんとの看護場面を振り返り、看護実践をケーススタディにまとめることは、自己の看護観を深める機会となります。また、それを発表し共有することによって、要点をとらえて相手に伝えることの難しさも学んでいるようです。
昨年度の感想より
様々な部署で働く同期の発表から、それぞれの病棟の特徴を感じるとともに、学びや自身の看護観を深めていることを強く感じました。自分が経験していない現場で患者さんとどう向き合い、どのように考えたのか、それぞれの部署の特徴をふまえて知る機会となり、自分自身も日々の業務の中でどのように患者さんと関わっていけばよいか、個別性などを考えながら学びを深めていきたいと思います。
- ラダーⅠ
- 根拠をもってできる基礎技術を一つずつ増やしていく、看護師としてのスタートライン
~ラダーⅠ~
- フォローアップ研修
- フィジカルアセスメント
- 看護過程研修
- 輸血・麻薬管理
- 採血・静脈注射
- 褥瘡対策のための予防・治療
- 循環器看護
- 看護観発表会
指導を受けながら、正確で安全な看護技術を習得
- 社会人、組織人として自覚を伴った行動ができる
- 専門職業人として看護倫理と人間の尊厳について考え行動できる
- 日常の看護を通して自己の看護を考えることができる
- 指導を受けながら安全・確実に看護実践できる
集合教育
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4月
- 看護部オリエンテーション
- 医療安全
- 感染予防
- 医療機器の取り扱い
- 血糖測定
5月
- フィジカルアセスメント①
- 循環器看護①
6月
- 3ヶ月フォローアップ研修(ストレスマネージメント)
- 採血・静脈注射
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7月
- フィジカルアセスメント ②
- 輸血・麻薬
- 褥瘡の予防的ケア
- 看護過程
- 患者移乗
8月
- 褥瘡の治療的ケア
9月
- 6ヶ月フォローアップ研修
- フィジカルアセスメント③
11月
- 循環器看護②
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12月
- フィジカルアセスメント④
1月
- 看護観発表会
2月
- 基礎看護技術の習得評価
3月
- 12か月フォローアップ研修
シミュレーションセンター
採血・導尿・気管挿管・救急処置など、様々な看護技術をシミュレーターを使ってトレーニングができる施設です。より実践的な訓練ができる設備を整えています。
現場教育
4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 |
看護技術習得(技術チェックリストの活用) | |||||||||||
日勤1人~3人受け待ち | 7月から日勤4人~6人受け待ち | ||||||||||
プリセプターシップ制度 | |||||||||||
夜勤トライアル | 9月から夜勤独り立ち | ||||||||||
プリセプターシップ制度
新人看護師一人ひとりにプリセプターがつき、相談相手となって職場への順応を助けます。基礎看護技術や日常業務はもちろんのこと、社会人としてのマナーや体調管理、ON/OFFの切り替え方など、身近な先輩としてアドバイスをします。いつも見守られているという安心感の中で、働くことができます。
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プリセプティー [脳卒中センター]戸谷 健志
いつも見守られている安心感が支えに
入職当初は不安の連続でしたが、プリセプターさんは、普段から気軽に声をかけてくださり、やさしい心遣いが安心感につながっています。分からないことや初めての処置で不安な時でも、プリセプターさんや他の先輩方に見守っていただき、指導していただけることが、大きな支えになっています。スタッフみなさんに支えられているなと感じると同時に、しっかり学び、吸収していかなければならないと感じます。
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プリセプター [脳卒中センター]室田 綾
気軽に相談できる、身近な先輩でありたい
看護師になって3年目となり、教わる立場から教える立場になりました。自分自身も数年前は新人だったので、プリセプティが感じる不安や悩みは想像できます。プリセプティとは年齢が近いので、身近な先輩として不安や悩みを少しでも解消し、支えになればと思っています。看護技術を指導する時は、一方的に助言をするのではなく、一緒に考え、プリセプティ自身が納得して回答を導き出せるよう意識しています。
e-ラーニング
すきま時間を使って手軽に自己学習
当院では、看護技術を確認・習得するためにe-ラーニングを導入しています。スマートフォンや院内のパソコンから自由にアクセスし、自分のレベルにあわせた学習が可能です。少しのすきま時間や休憩時間にも効率よく学ぶことができる便利なe-ラーニングをうまく活用して、積極的に技術習得をしていきましょう。
- 自由参加型研修
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文章の書き方
他人が読んで理解でき、内容が伝わる文章の書き方について学びます。手紙やビジネス文書の構成についてもわかりやすく教えてもらえます。
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退院支援
患者さんの情報収集・アセスメントや、生活の場に戻るための指導、他職種連携による退院調整について学びます。
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看護リフレクション
普段なにげなくしている看護実践を振り返り、看護の価値や意味を見出します。グループワークを通して、他者の経験も共有していきます。
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倫理
基礎的知識を確認後、グループワークで事例検討を行い、臨床で出会う倫理的な問題について看護師がどう向き合えばいいかを話し合います。
新人ローテーション イメージ図
※開始場所は各個人異なります